ピアノの曲、曲集は、とても多くの種類が出版されています。
好きな曲が入っているから買ってみたり、練習すると上達しそうだから義務的に買ってみたものなど、いろんな種類の楽譜をみなさん持っていると思います。
一度に2曲、4曲と手がけている人もいますよね。
コース料理をいただく時に順番があるように、ピアノの練習にも基本となる「順番」があるんです。
ピアノ練習はどんな順番で曲をやるべきなのでしょうか?
1番目の練習:ハノン、ピシュナ(ピッシュナ)など指練習
レッスン、自宅練習とも、1番最初にやるのは「指練習」にあたる曲です。
小さいお子さんは「バーナム・ピアノテクニック」を与えられることが多いですよね。
順番としては、最初にやるのが基本です。
学年が上がってくると、「ハノン」という基礎的なピアノの指練習の本をやることがあります。
「指慣らし」の意味もあるため、最初にやることになっている本です。
中級、上級になるとピシュナ、ブラームス51の練習曲などむずかしい指練習の曲をやるようになることでしょう。
2番目の練習:ツェルニー(チェルニー)など一般的な練習曲
2番目にやるのは「チェルニー」などピアノテクニックを高める練習曲です。
ハノンよりもう少し曲らしく聞こえて、メロディーに和音がついているような格好をしている曲たちです。
具体的な学習内容は音階練習、和音練習のほか、3度重音、オクターブなどさまざまなピアノテクニックを勉強します。
これら一般的な練習曲も前の方の順番に持ってくるのが基本です。
ハノン、ピッシュナの指練習をやっていない場合には、「練習曲」に該当する曲を1番はじめに弾くことになります。
曲想としては古典派風の練習曲が多いですが、「モシュコフスキー」のようにロマン派風の練習曲集もあります。
3番目の練習:バッハなど多声音楽
ポリフォニー(多声音楽)を学ぶために、バッハの練習をする人も多いと思います。
1ページのメヌエットから始まり、インベンション(2声)、シンフォニア(3声)と進んでいき、だんだん難しく複雑になっていきます。
バッハに代わってヘンデル、ラモーなど別の「バロック」作曲家の作品が出されることもありますし、「バロックの多声音楽はお休み」と他のタイプの曲をやることもあります。
その場合は3番目の曲はお休みして、3番目の「多声音楽」は順番を飛ばすこともあります。
4番目の練習:古典ソナタ、その他楽曲
古典派以降の作品は、ピアノ練習の順番としては一番最後に練習することになっています。
曲らしい曲を最後に練習する理由ですが、ピアノの場合は一人で多くの音数を取り扱うため、どうしても技術的な困難を乗り越える必要があるからです。
テクニックと表現、両方から鍛える必要があるのですが、同じにやろうとするとどうしてもテクニックが後回しになりがちなので先に練習させることになっているようです。
1~3番目の練習で鍛えた技術を、与えられた課題作品でしっかり表現しきれるよう、取り組んでみてください。
まとめ
1~4番目まで常に4種ともレッスン課題として出されることは近年少ないと思いますので、「ピアノレッスンの歴史上の順番はこうだった」くらいの感じで読んでいただければと思います。
筆者が子供だった頃はピアノ教師、生徒ともに時間にゆとりがあったためか、ハノン、ツェルニー、バッハ、古典とみっちり勉強させられました。
しかし現在ではレッスン方法も合理化が進み、各指導者の創意工夫で1~4番目を吟味の上、抜粋していると思います。
みなさんのピアノの上達をお祈りしています。
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