ピアノ練習に一番欠かせないのは「ピアノ」という楽器そのものです。
しかし様々な事情により、いつでもピアノのある環境で練習できるわけではないですよね。
筆者の住む地域では大きな地震に見舞われたことがあり、音大受験を控えた人でも本物のピアノに頼らず乗り切るようなこともありました。
この記事ではピアノのない時にどうしても練習しないといけない時に、ピアノなしで練習できる方法を書いてみたいと思います。
ピアノなしで譜読みを行う方法
「練習」というより「勉強」になりますが、ピアノのない場所では「譜読み」をしっかり行うのが有効な方法です。
楽譜に「ミ♭」「ソ」「シ♭」の和音が書いてあったとき、ピアノがある場面では3つの音を鳴らして「E♭」の和音コードだとわかります。
しかしピアノなしでも楽譜を見るだけで「ミ♭ソシ♭」=「E♭」の和音コードだと認識できることは、音楽の勉強においてとても大切なことです。
ピアノが目の前にあると、ただ音を鳴らすだけで終わってしまいがちです。
ピアノなしの環境でこそ、楽譜をじっくり読む時間にあてて、和音コードの勉強をしましょう。
専用ボードを使った指先のトレーニングを行う方法
「地震でピアノが弾けなかった音大受験生」の話を冒頭で少し書きましたが、仮設住宅住まいで毎日のピアノ練習ができなかった受験生が、どうやって受験を乗り越えたか、指先のトレーニング法を書いてみます。
ピアニストそしてピアノ指導者「御木本澄子」先生考案の「トレーニングボード」というものを、ピアニスト達は利用しています。
手のひらサイズの木製のボードで、丸い突起がねじこめられています。
その突起に指先をこすりつけて、指先の感覚を鍛えていきます。
ボードの幅はピアノで手を広げるのにもちょうどよく、実際のピアノと並行してこのトレーニングボードは使われています。
ピアノなしの環境でももちろん有効なので、通勤時間や昼休みのちょっとした空き時間に、このボードで指を鍛えていきます。
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■日常生活でピアノに必要な筋肉を使う方法
ピアノを弾くのに必要な筋肉はそれほど大げさなものではなく、ごく普通の一般人が日常生活で使う筋肉でじゅうぶん弾けます。
筋肉の使い方について、いくつか例をあげてみます。
・紙袋の取っ手を片手の指先にひっかける
中くらいの紙袋に200gくらいの物を入れ、指先、特に「指の腹」で引っかかるようにして、プラスチック製の持ち手にぶらさげます。
プラスチック製の持ち手を指先に引っかける感覚が、ピアノを打鍵する時の感触と同じなんです。
・キャスターつきホワイトボード、デスクを動かす
指の腹でホワイトボードの側面をつかみ、お腹に力を入れて「ガラガラ」とキャスターを動かして移動させますよね。
その時の腹筋の使い方が、ピアノを弾くときの「お腹の支え」と同じなんです。
少し重みのある、壊れやすい物を持つときにも、注意深くお腹の支えを作りますよね。
ピアノの演奏中にも、このお腹の支えを使います。
■まとめ
ピアノのある環境で練習できるのがベストですが、ピアノがなくても譜読みや指先のトレーニング、筋肉の使い方など勉強できることがたくさんあります。
通勤、通学の途中、入浴中などでも、ピアノのための体作りは可能です。
紹介したものの他にも、各自でいろいろと勉強して、工夫してみてください。
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