ピアノの弾き方のコツで、美しい音を出せるようになると、体も自由に動くようになってきます。
ギクシャクした動きですとピアノの音も鳴りが悪くなり、なめらかな動きですと音もきれいになります。
ピアノで美しい音を出すコツは比較的簡単で、ボールを投げたり物を落としたりした経験のある人なら誰でも理解できます。
この記事ではピアノ講師の立場から、ピアノの弾き方のコツで、美しい音を出すためのヒント3選を解説したいと思います。
遠くの鍵盤に自分の手を投げてみよう
まず腕の大きな動きを先に解説してみますが、自分の手、手首から先を、遠くの鍵盤に向かって、投げかけてみてください。
まるで野球のボールや硬式テニスのボールをポーンと投げるような感覚です。
本物のボールを投げるときには、着地させたい場所、受け取ってほしい人の手に合わせて、ボールを投げますよね。
ピアノで遠くの鍵盤に手を届かせたいときにも、目当ての鍵盤にちょうど自分の手がたどり着くよう、力の加減と方向を調節しながら投げます。
ピアノが上達すると、自分の手を放り投げるのもだんだん上手になってきます。
遠くの鍵盤だけでなく、すぐ近くの鍵盤を弾きたいときにも、この「投げる」動作を頻繁に利用しています。
指先から鎖骨までの関節をバネにして着地しよう
放り投げた自分の手指は、ピアノの鍵盤がキャッチしてくれます。
その時、ジャンプした足元にバネが効いているかのように、指関節や手首、ひじ、肩から鎖骨の根元の関節までをバネにして、軽やかに着地します。
ピアノ演奏とは自分の手指を投げて、鍵盤上に着地する、再び投げて着地…の繰り返しです。
投げることと着地が上手くいくと、ピアノの音も伸びやかな音色になり、スムーズに指や手首が動いてきます。
指や手首は動かそうとして動くより、次への移動のためにやむなく動くと考えた方が望ましいでしょう。
手の落下運動を利用しよう
自分自身の手、指先を放り投げる動作の他に、自分の手を自由落下させる場面も、ピアノ演奏ではよく出てきます。
落下といいましても、ピアノでは指先が常に鍵盤の上に触れたまま、移動できることが理想です。
指先を鍵盤に触れたまま、手首や肘、鎖骨の根元の関節から先がほんの少しの角度だけ、落下するだけでよいです。
ピアノの鍵盤の深さは、わずか8mmです。
8mmの鍵盤を上げ下げさせるために、ほんの少しだけ手を落下させながら、ピアノを弾いていきます。
ピアノの音が出ているときには手は何もしていなくて、次の音に移るときに手を持ち上げて、投げる準備をしているような感じがします。
まとめ
ピアノの弾き方のコツで、美しい音が出せるようになるためのヒントを3つお届けしました。
野球のバットの振り方、サッカーのボールの蹴り方と同じように、ピアノの手指にもちょっとした弾き方のコツがあります。
いろんな曲を弾いているうちに、弾き方のコツが自然と身についてくる場合もあります。
あまり堅苦しく考えずに、上半身の関節を自由にして、楽しくピアノを弾いてみてください。
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