ピアノでやりにくい和音連打、練習のコツは?

ピアノの楽譜に「和音連打」が出てくると、誰もが「やりにくい」と感じています。

連打とは同じ鍵盤を「トントントン」と何回も打ち続けることです。

ピアノの鍵盤が上がりきらないうちに同じキーを何度も打つので、誰がやってもやりにくい場所なんです。

さらに「和音」となって一度に2つ3つの音を連打するのは、ピアノの鍵盤の構造上、非常にやりにくいんです。

この記事ではピアニストの誰もがやりにくいと感じている「和音連打」について、練習のコツを書いてみようと思います。

和音連打、まずは「単音連打」でやってみよう

ピアノの指使いでは、同じ音(単音)では「4、3、2」など指を変えるような決まりになっています。

そのため「単音連打」同じ音を同じ指で何度もタッチするという行為を、あまりしたことがないのではと考えられます。

「1、3」指での連打があるとしたら、1指(親指)だけ、3指(中指)だけで連打の練習をしてみましょう。

コツは手首を高めにして、トントントンと机をたたく練習をしてからピアノに向かうのがおすすめです。

あまり難しく考えず、キュウリの薄切りを包丁でリズムよくトントンと切っているイメージでよいでしょう。

3音での連打、まずは「2音連打」でやってみよう

「ドミソ」を「1、3、5」指で連打する時には、3つも一度に連打するのは大変ですので、まずは2つずつの音で連打する練習をしてみましょう。

ピアノを弾く人は常にやるべきことが多いので、数を減らして練習し、あとからパーツを組み合わせて完成させるのがコツです。

まずは「1、3」指(親指と中指でド・ミ)で連打の練習をし、手首のバランスや指の落とし加減をつかみます。

次に「1、5」指(親指と小指でド・ソ)で連打します。安定して比較的やりやすい指です。

「3、5」指(中指と小指でミ・ソ)で連打の練習をします。不安定でやりにくい指なので、反対の手で手首の付け根に軽く手を添えてあげるとやりやすくなります。

2音連打に慣れたら、少しずつ「1、3、5」指(親指、中指、小指でドミソ)の「3音連打」を取り入れていくとよいでしょう。

オクターブ連打の練習は無理しないこと

「オクターブ連打」とは、例えば「低いソ」「高いソ」を片手で同時に押さえて速いスピードで連打することです。

シューベルト作曲の歌曲「魔王」のピアノ伴奏に、オクターブ連打の和音が出てくるのが有名です。

手をめいっぱい広げたオクターブ連打は手首、腕などに大変負担がかかります。

重力奏法を熟知した人でないと、オクターブでの連打は手の関節を痛めることがあります。

オクターブ連打の前に6度和音(ド~ラなど)で練習すること、白鍵の前に飛び出ていて弾きやすい黒鍵でオクターブ連打の準備練習をしっかりしておくなど、無理ない練習にとどめましょう。

わからなくなったら「机の上」の練習に戻すこと

ピアノの鍵盤は浮いた状態でじっとしているため、鍵盤を下に沈めながら「トントン」と連打するにはイメージがつかみにくいところがあります。

ピアノの鍵盤を全部沈めた状態をテーブルや机に見立て、机の上で「トントン」と練習する方法が、和音連打の練習に役立ちます。

ピアノで実際に音を出すのも大事ですが、「トントン」と音を出すコツがわからなくなったら常に「机の上」に戻ってくるようにしましょう。

机で「トントン」と木製の良い音がすれば、ピアノで実際に音を出したときにも良い音がします。

まとめ

和音連打はピアノ演奏の中でも非常にやりにくいテクニックのひとつです。

やさしい編曲の楽譜にはあまり登場しませんが、クラシックジャンルのピアノ曲には良く出てきます。

昔の曲が作られた時代には、今のピアノより底が浅く、誰でも連打しやすかったのもあります。

上手く連打ができないのは弾く人のせいばかりでなく、ピアノの鍵盤が深すぎるから、なんてこともあるくらいです。

ピアノの和音連打が上手くいかなくても、ピアノのテクニックを総合的につけていくうちに段々できるようになってきます。

部分的な不出来はあまり気にせず、気長に取り組んでみてください。







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